京都にて生成AIロボットバーテンダーによるカクテル提供イベントを開催

2024年7月5日、京都・祇園のGION BAR M16にて「IVS2024 KYOTO サイドイベント "Generative AI Night"」を開催しました。本イベントでは、当社が開発した生成AIロボット"Jullie"が、バーテンダーに扮しお客様にカクテルを提供する画期的なデモンストレーションを実施しました。

イベントの概要と意義

近年、ChatGPTをはじめとする生成AIの登場により、多くの人々がAIとの対話を日常的に体験するようになっています。しかし、「私に合ったカクテルを提案して」や「こういう雰囲気のカクテルが飲んでみたい」といった要望に対して、生成AIはこれまでレシピを提案するだけでした。

今回のイベントでは、当社が開発した生成AIロボット"Jullie"がユーザーの要望からレシピを作成し、それを基に実際にカクテルを調合するという、画期的なデモンストレーションを行いました。さらに、もう一台のロボット"Uzurium"が材料を混ぜ、人間のスタッフと連携しながらお客様にカクテルを提供することで、生成AIの創造したものをリアルに実現する試みとなりました。

イベントの成果と特徴

イベントは15時に開場し、17時頃から来場者が集まり始め、23時の終了時までに約70名の方々に体験いただきました。生成AIの活用事例としては非常に画期的で、他に類を見ない取り組みであったため、多くの来場者から高い評価をいただくことができました。

特筆すべき点として、"Jullie"と"Uzurium"の2台のロボットが内部で自然言語を用いて対話しながら作業を進めていたことが挙げられます。会場の都合上、音声としては発信されませんでしたが、通信を介して自然言語でやり取りを行っていました。これは各機器の仕様を超えてロボット同士が連携を取る革新的な試みであり、近い将来訪れるであろう人とロボットが共生する社会の一つの姿を示すことができたと考えています。

技術の現状と課題

今回のデモでは、生成AIが提案したレシピを極力忠実に再現することに重点を置きました。その結果、カクテルの評価は「意外とおいしい」から「アルコールが強すぎる」まで、極端に分かれる結果となりました。これは、サービスとして提供する際には人間の感覚に合わせた微妙な調整が必要であることを示しており、現時点での人間と生成AIロボットの距離感を表す一例だと考えています。

今後の展望

私たちはこのイベントを通じて得られたフィードバックを今後の技術開発に活かしていく方針です。

単なる情報発信や認知度向上にとどまらず、実際の利用者の声を反映させることで、より実用的な技術の開発を目指してまいります。人とロボットが共生する社会の実現に向けて、当社は今後も技術開発を進めてまいります。生成AIとロボットの融合は、私たちの日常生活や産業界に大きな変革をもたらす可能性を秘めており、その可能性を追求し続けます。

まとめ

「IVS2024 KYOTO サイドイベント "Generative AI Night"」を通じて、生成AIとロボット技術の融合がもたらす可能性を具体的に示すことができました。人間とロボットが協調して働く未来の一端を垣間見せることができ、参加者に強い印象を与えることができたと自負しております。今後もこのような技術をさらに発展させ、様々な分野での応用を目指してまいります。